第76章 遊園地デート〈青根高伸〉
観覧車に乗り込んで
私たちは黙り混んでしまった。
もともと無口な高伸くんはともかく、私はさっきの看板のことが頭から離れなかったからだ。
別にあんなジンクスしなくてもきっと高伸くんとなら幸せになれると思う。
それでも他の恋人たちみたいにしてみたいと思った。
「あ……あのさ確かにくん。………さっきの看板見た?………頂上でキスをすると幸せになれるってやつ……。」
私がそう聞くと、高伸くんコクリと頷いた。
「私たちもやってみない?……その…思いで作りにさ?」
高「……俺も同じ事を考えてた。」
高伸くんはそう言ってくれた。
そして頂上に来たとき私たちはキスをした。
触れるだけの優しいキス。
目を開くとちょうど高伸くんと目があって少し恥ずかしくなった。
高伸くんの顔は赤くなっているように見えた。
でもそれは夕日のせいで余計赤く見えたのかもしれない。
高「これからもずっと一緒にような。」
高伸くんはそう言ってまた抱きしめた。
「うん!」
私たちは愛を確かめるように微笑みあった。
-遊園地デート-
END