第38章 *ハイキュークエスト*
ヒナタ
「なーんも無えな!」
ケンマ
「でもモンスターはいつどこから出てくるかわかんないよ」
アオネも静かにうなずいた
カゲヤマ
「おい
なんか居るぞ」
4人(イワイズミは気絶中)は前方を見た
ヒナタ
「なんだろ?」
カゲヤマ
「知るか」
ケンマ
「モンスターかも……」
ヒナタ
「とりあえず、行ってみようぜ!」
ケンマ
「え"」
露骨にケンマは嫌そうな顔をした
すると、
「ケーンマァァァァアアアっ!!」
前方から叫びながら走ってきたそれは、
ーーーーーダギュッーーーーー
とケンマに抱きついた
ケンマ
「うわっ」
反動で、被っていた白いローブのフードがとれてプリン頭が顔をのぞかせる
ヒナタ
「なっなっな、なんだっ!?」
カゲヤマ
「敵か!?」
アオネも警戒する
ケンマ
「…………葵?」
葵
「ケンマっ!」
ケンマの胸に顔を埋めていたその少女が顔をあげてもう一度ケンマの名前を呼んだ
葵
「ケンマっっ
クロがっ!クロがぁ!!」
そう言って、ボロボロと涙を流し出した
ケンマ
「ちょっと、落ち着いて」
ヒナタ
「クロ?」
カゲヤマ
「大王の側近だろ
おい、お前敵か」
少女が2人に目を向ける
ケンマ
「葵は敵じゃないよ
俺のともだち……」
カゲヤマ
「でもお前の友達のクロって奴はオイカワ……さんの側近なんだろ?
こいつもそうかもしれない」
そう言って、弓矢を向けた