第24章 まさかこの俺が○○しようとは【岩泉 一】
及川
「葵ちゃーん!」
葵
「はーi「葵、お前はこっちだ」グイッ
葵
「え?」
岩泉
「おい及川!
お前、ついてきたら殴るからな」
及川
「えー」
「う……わかったよー」
体育館裏へ連れて行く
葵
「??どうしたのっ?
何でこんなところに……」
ピタリと止まって振り返る
岩泉
「なあ、お前は及川のことが好きになっちまったのか?」
葵
「そんなことないよ!」
岩泉
「だったら、何で及川とあんな愉しそうにしゃべるんだよ」
葵
「そ、それは………」
目をそらす葵
戸惑いが目に浮かび、焦っている
岩泉
「もう、……いいわ…」
苦しくなって、逃げ出したくなって
俺はその場から離れようとした
葵
「っ、待って!」ギュウッ
いきなり俺の背中に抱きついてきた葵
岩泉
「///…………んだよ、そんなに及川の所がいいならさっさと及川んとこ行けよ」
違う
ホントはこんな事、言いたくない
葵
「………お願い、聞いてょ………」
震えている腕
湿った声
きっと、泣いている
泣かせている
葵
「一、もうすぐ誕生日でしょ?
……だから、及川さんに聞いていたの
その、好みとか
何が欲しそうだとか……
誤解を、招いていたなら、ごめんなさい…」
俺の為に……?