第23章 私と彼の1日【赤葦 京治】
―部活終わりの帰り道―
葵
「ねえ、京治ー
今日はありがとね」
赤葦
「何が?」
葵
「教科書」
赤葦
「別に
次から気をつけなよ」
あの教科書の持ち主は、6組の人のものではなかった
わざわざ、借りにいってくれた誰かの教科書だった
葵
「昔っから変わんないよね」
赤葦
「さっきから唐突すぎてわからない」
葵
「何でもないよ!」ニッ
赤葦
「じゃあ話振ってこないでくれる」
葵
「それじゃあ寂しいからヤダ!」
赤葦
「ほんと、ワガママで………
木兎さんと一緒……」
葵
「それ、朝も言ってたよねー!
朝言ったことも忘れたの?
おじいちゃんだねー!!」
赤葦
「なんでそうなるの……
はぁ……疲れる」
(でも、楽しいと思う)
葵
「部活で疲れたのカナ?
ちゃちゃっと休みなよ!」ニコ
赤葦
「違う
葵に疲れたんだよ」
葵
「ほらまたストレート!」
赤葦
「そう言う葵もさっき、ポジティブ思考」
葵
「ムッ………」
毎日居るけど、
飽きないのは
幼なじみだからなのかな?
―end―