根負けしたヒミコは、そのまま寝付いた様だ。
(……いつまで私の姿なんだろう…。)
きっとヒミコは、この能力を使って、警察の追跡を逃げ延びたのだろう。
仁美はヒミコの寝顔を見ながら、息を吐いた。
(どうか、このまま生き延びられます様に…。)
朝起きて、仁美が不要になったら、ヒミコは自分を殺すだろうか。
そしてら、このゲームが最後のプレイになるのか…。
…ちっ…、なんだこの【弔】ってやつ。
ソロプレイの癖に強いな…。
仁美は殺されるかもしれない苛立ちを【弔】にぶつけた。
レアな装備を剥ぎ取ってやって、少し固唾が降りた。
結局、寝れる事は無く、朝までゲームをして、自分の姿のままのヒミコを見送った。
『またね』と笑ってヒミコは出て行った。
私はどうやら、生き延びたらしい。
クリックして次のテキストを表示
http://dream-novel.jp