(……あれ?私何やってんだ?
この隙に警察に連絡すればいいのでは?)
仁美は仏間に置きっぱなしのスマホを見た。
…………。
手を伸ばせばスマホに届くのに、仁美はそのままスマホを見ていただけだった。
(いや…警察に連絡したと分れば、来る前に殺されちゃうかも……。)
ヒミコと同じ空間に居る間の通報は、デメリットしかないのではないか。
(トガヒミコが私を殺さないで、家から出て行くかはまだ分からない。)
怖い…。
ならせめて、一筋の望みでも生き残れる方を選びたい。
仁美はスマホから目を逸らして、窓の修復を続けた。
………
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