第1章 歌うことこそ
まぁ…皆、みきから貰ったら嬉しいだろうけど。あれでもね。
ボクだって、もし貰ったら嬉しい。
………貰えるのは、 誰なんだろう。
何故か、そう考えると胸が痛い。
なんなんだろう…
「藍ちゃーん、ほいっ」
「あ……………え?」
「んぁ?」
みきの声がして、ドアの方を見ると…
足でドアを開け、両手にお盆にのったティーカップを持っているみきがいた。
「足で開ける?普通」
「だって両手ふさがってんだもんさ!」
「頼むとかしなよ」
「あーそれは思い付かなかった!」
ホント、みきといると驚かされるよ。
楽しいからいいけどね。