第6章 さよならだけが
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それは、いつも通りの日のことだった。
いつも通りのノルマをこなすために、いつも通りのメンバーを、いつも通りの備えをして、いつも通りに送り出した。
とある打力の育成のための出陣だったから、部隊のメンバーのレベルは離れていることは少々の不安要素ではあったが、百戦錬磨の第一部隊なら何も心配することはなかろうと、そう思って、送り出した。
恋人の隣で目覚めて、甘やかされて、朝ご飯を食べて、出陣を見送って、仕事をして、昼ご飯を食べて、仕事をして、帰還を出迎えて。
そんないつもの毎日が続くことを信じて疑わなかった。
小さな本丸はいつのまにかたくさんの刀達が溢れる大所帯になって、最初は怯えていた刀剣男士の存在も、いつのまにか家族同然になって。
刀と人間が恋をするなんておかしな話だと何度思ったことか分からないが、彼に告白されたことをきっかけに自分の気持ちを認めることにして。
戦場に彼らを毎日出しながらも、そんな大きな怪我を見ることも少なくなって。
気が、緩んでいたのかもしれない。浮かれていたのかもしれない。
幸せが、生き死にの感覚を鈍くしていたのかもしれない。
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