第2章 茉莉花の香り/蘇芳 隼飛
「ああっ♡···っ、あぁ〜!!···♡♡♡」
絶頂感に膣がキュッとなり、甘い快感が身体全体を震わせる。
指でクリトリスをぎゅっと押したまま刺激すれば、余韻でずっと体が震えたまま、ゆっくり手を離す。
「はぁっ、はぁっ、はぁっ···」
昂った気持ちを落ち着かせるために、ベッドに頭を預けて天井をぼーとと見上げて、秘部から手を引いた。
「·····、はやと」
何気なく呟いた言葉だった。
けれど、次の瞬間。
「ん、何だい?」
「っっっ!!!?」
聞き覚えがあり過ぎる声に、心臓がつるんじゃないかと思う程、音をたてた。
バッとドアの方を見れば隼飛がいて、···。
「えっ、えっ、はや、え、ちょっ、何でっ!?」
私は慌てて足を閉じて乱れた制服を整えようとしたけれど。
───見られた···?
嫌な想像だけが頭を過ぎる。
私が混乱しているうちに、隼飛は私の部屋に入り鍵をかけた。
その音すらもわからないまま、私は隼飛へどんな風に言い訳しようかと思考をフル回転させていた。
「なーに1人で楽しそうな事してたの?」
隼飛が私の目の前に片膝をついて私の右手を掴んだ。
「っ、や、やだぁ!!···離してっ、ちょっ···と!?」
隼飛の紅茶色の瞳かジッと私を射抜いたかと思った後、あろう事か隼飛は秘部に触れていた指先の匂いを鼻先ですんッと嗅いだ。
「ねぇ、ちょっと、離してっ!」
顔が熱い、恥ずかしい、泣きそう。
様々な感情が入り乱れて、私の頭は大混乱を引き起こしていた。
これには私も慌てて手を引こうとするけれど、隼飛の力には叶わずにいくら引っ張っても掴まれた手が解ける事は無く。
───ペロッ。
続いて隼飛は私の指先を舐めた。
「隼飛!いい加減にっ、きゃあ!」
私が更に抵抗しようとすれば、両手を掴まれて唇を塞がれた。
私は目を丸くして、隼飛の柔らかな唇の感触と、花のような香りにクラりと目眩を覚えた。