第6章 目眩くセカイ【荒北*裏】
休む暇もくれず立て続けにイかされて、思わず涙が溢れた。顔についた私の蜜を拭いながら覆い被さる靖友に手を伸ばす。固く縛られたネクタイをほどくと、靖友は私を見て笑った。
「泣く程ヨカッタの?」
「…ばかっ」
否定はしない。キスでも器用に動く舌だもの、気持ちよくないわけがない。そんな自分を見られたくなくて顔を隠したけれど、両手を押さえつけられて耳元に唇が触れる。
「もう限界」
吐息混じりの声に体がゾクゾクして鳥肌を立たせた。輪郭をなぞるように耳に舌が這い、同時に濡れきった穴を靖友のソレが押し広げながら侵入してくる。
「んんっ…」
「なァ、」
「んっ?」
「すげー、エロい味だった。マジで」
そんな感想いらないから。焦らしてないで早く入れなさいよ。
なんて、言うより先に最奥まで貫かれて口からは靖友の動きに合わせて言葉にならない声しか出なくなった。
いつもより心なしか荒々しくて、ようやく落ち着いた快楽の波が直ぐ様押し寄せてきて体が壊れてしまいそう。
「やっ、す、んあぁっ、はげしっ、」
「あァ、もうイきそうなんだろ」
「ふぁぁっ、もっ、だめっ、やすっ」
生理的なものなのか、流れた涙を拭いながら頬を撫でられると、私も靖友の頬を両手で包んでキスをせがんだ。いつもと違う不思議な味は紛れもなく私の蜜であって、こんな不味いものを嬉しそうに舐めてただなんて。ほんと、よくわからない。
気持ちよかったけどね。
fin.