禪院直哉に溺愛されてるのですが助けてください!✿R18✿
第3章 第三章✿目覚め:初恋
「直哉」
宴会の席を抜けて来た禪院直毘人は、息子である直哉を縁側にて背後から問いかけた。
「親父」
「まったく、勝手に嫁を決めよって」
「親父こそ、あないな勝手にブス共の見合い写真押し付けてからに。俺の相手は俺が決めるさかい、口出しせんといてや」
直哉は父親である直毘人に鋭い視線を送った。
それに対して、直毘人と言えば大口を開いていきなり笑い出す。
「フッ、ハッハッハッハッ!!!」
「酔っ払ってんか」
「酔ってらいよ〜···ゲフッ」
派手にゲップをする父親に、怪訝な表情をする直哉。
「完全に酔ってるやないかい」
「直哉」
「そこまで言うのなら、無理矢理嫁にした舞妓。大切にせえへんかったり泣かしたりしたら···破門だ」
「···!」
「そう驚く事でもないだろう?なぁ、無理矢理人(女)の人生変えたんだ。それくらいの気概は示せよ?」
「親父に言われんでも、わかっとるわ」
「最後に一つ、···一目惚れか?」
直毘人は口端を上げてニヤッと笑みを浮かべた。
「·······はぁっ!!?」
「ハッハッハッハッ。こりゃ愉快愉快。あの直哉が一目惚れとはのぉ···。そうかそう···、とうとう直哉にも春が来おったか···こりゃ明日も宴といこうかのう?」
息子のあまりに驚く反応に、気分がいいと大笑いする直毘人。
「あっ、ちょお待てや親父!!」