禪院直哉に溺愛されてるのですが助けてください!✿R18✿
第2章 第二話✿出会い:馴れ初め
聞くだけ聞くと、握っていたの手を自身の着物の合わせまで持って行き触れさせた。
は手を強ばらせて引こうとするも、力を入れられてはどうする事も出来ないで、ただ静かに直哉を見ていた。
「ほな、コレだけは言っとくで。俺はオマエを絶対手放す気もあらへんし、反対されても押し通すつもりや。こっから逃げんのもオマエの勝手やけど、その呪力がある限りは俺からは逃げられん、そう思うとき」
二人の間に一瞬だけ緊張の糸が走り、は目を丸くした後で耳を疑った。
(それって、···)
「···プロポーズするなら私を落としてからにして」
「なっ!?プロポーズちゃうわ!」
「プロポーズじゃないって言うならなんなん!?『俺はオマエを絶対手放す気もあらへん』って、私を手放したくないから一生傍にいろって事でしょう?プロポーズじゃなかったらなんなの?」
「オマエこそ『落としてからにして!』言うなら、覚悟は出来とる言う意味やんなぁ?」
互いに、噛み合わない会話。
「覚悟なんて、あなたの嫁になる時点であるも無いも関係ないのでは?」
「···、そないに興醒めするような事言うなや」
そして二人の物語は、ここから幕を開けていく。