第16章 価値観
墨
「知らない( ᯣ _ ᯣ )」
「え?」
墨
「だれ木霊って。
もしかして寝ぼけてる?」
墨くんは冷めた表情で私を見ています。
「だれ木霊って……
昨日一緒にイノシシの丸焼き食べたり
したよ!?💦忘れちゃったの!!?
見て!ほら食べ残したイノシ………えっ!?」
昨晩確かにキャンプファイヤーをしたのに
イノシシの丸焼きごと
その残骸が消え去っていました。
(なっ、なんで!?)
絶対に夢とか気のせいとかではありません。
だってこの舌で覚えている
野生臭いイノシシの味も
燃えさかる木霊ちゃんのお母さんのあつさも
確かに私は………