第9章 秒
男
「おい…ジジイ。
死んでも良いけどさー
黄金虫寄越しな。」
"パタッ!パタッ!!"
木の棒を地面にに叩きつけながら
初老の男に近づく男。
初老の男
「嫌だ!!おっ、お前らに渡すくらいなら…
俺に大切な事を教えてくれた
あの成年に返す!!」
男
「は!?なんでわざわざあいつに返すんだよ?
なー良いだろー?
玉乃の腹にガキが居んだよ、な?渡せよ。」
女(玉乃)
「えー、そーだっけ?」
噛み合わない男女の会話。
華子
「ねぇ—!あの人は…あの人はどこ——!!?」
そして墨くんを探し
手探りで彷徨う華子さん。