第9章 秒
墨
「いらねぇーよそんなもん( ᯣ _ ᯣ )
それより、
なんでお前は自分の女を殺そうとしてんの?
愛してないんだね💚」
墨くんは怠そうに初老の男に聞きました。
だけど今だに初老の男は彼女の首に枝を突きつけたまま…
でもその手は震えていて…
殺すことを迷っているように思えます。
墨
「恨みはね幸せを生むことはないよ。
産むのは悲しみだけだね💚
富慈山(仮名)で400年山の管理人してるとさ、
そんなんばっかに遭遇するけど
結末はみ—んな同じ。
誰かが泣くか、誰かが死ぬか、誰かが困る…
こんなもんだよ。
あんたはさ、誰にイライラしてんの?
彼女?それともアイツら?自分???
おそらくね、自分だよ。
弱くて女1人も守れなくて
しかも身体が痛くて今にも倒れそうだ…
情けなくて、でも何もできなくて…惨めだね—
僕だったら自分で自分を殺す選択をするね?
あっ、いや違うかも…わざわざを殺さずに
さっさと逃げ出すよ!
だって…を殺したら少なくとも
僕のココ(心)が痛むでしょ?
そんなのは嫌だね自分が1番大事💚
それから…彼女はもしかしたらアンタより
メンタルお化けで自力で助かるかもしれない。
アンタが思ってるより、この彼女強いよ。
普通右目の痛みで弱音吐くところも、
アンタの背中で静かに耐えてた。
アンタよりずっと強いね💚
いいこ、いいこしてあげたい💚」
華子
「い"い"こ!い"い"こしてぇ———!!!」
墨くんは、
まあまあ真剣な顔をして
初老の男性に語りかけている。
(待って!400年山の管理人してたってなに!?)