第1章 はじまり
オレはその時何も言うことができずただ彼女の横顔を見つめていた
「ふふっ、すみません。カカシさん、私の顔に何かついてます?」
「なっ!?」
「えへへ、一度仕返しがしてみたかったんです。」
さっきの辛そうな顔が消えては綺麗な笑顔でこちらを向いた
この笑顔は本当に素敵なのに
「がそうやって笑ってくれるなら、見つめるのもありだね」
「へっ!?それは私の心臓が持たないのでやめてください…!」
さっきの笑顔を守りたい
が辛い時が少なくなれば良いな
「ほら、卵。はい、あーん。」
片手で肘をつきながらを見つめる
「ちょっと!1人で食べられますから!カカシさん、いじってますよね!?」
「いやぁ?そんなことないよ。卵が好きだって言ってたから」
「好きですけど!」
そういってはパクッと卵をたべる
予想外な動きにまたドクンと心臓が高鳴る
(これ…まさか、な……)
「ちょっとカカシさんが照れないでください…私の方が恥ずかしいのに」
「えっ、オレ顔に出てた?」
「もう。耳まで真っ赤です。」
「ははっ、それはお互い様だよ。も真っ赤。」
「それ誰のせいだか分かってます?耐性ないんですからそんなにいじらないでください。あ、でも、卵はありがとうございます。美味しいです」
いじけてるのか、不貞腐れてるのか、それなのに卵が美味しい〜と幸せそうな顔をする
この時間はにとって幸せじゃないんだろうか
そんなことを考えながら話を続けているとあっという間に閉店の時間になっていた