第19章 後期
産院から出ると私達は、
少しだけお散歩をすることにしました。
街路樹は青々としていて、
それに晴天でとても気持ちが良いです。
「今日はお天気が良くて、
それに暑過ぎないから歩きやすいですね。」
星野
「ですね。
ところで今日は何処まで散歩しますか?」
星野さんは私の散歩時間を心配して下さっています。
何故なら...
「えと...星野さんの車まで(*´ω`*)エヘッ」
星野
「却下です(`・ω・´)ノ
それは散歩ではないですよ。
ふぅ...最近散歩時間が短いと主治医に
叱られたばかりでしょう?」
誤魔化す為に笑ってみたけれど、
星野さんはなかなか厳しいです。
「でも、毎日"散歩"はしてますよ( ̄▽ ̄;)」
星野
「"してますよ?"
ダメです!いけません!
というかさんは、
そうやって運動を面倒くさがって...
母親としての自覚が少し足りないですよ!
だからみなさんも心配して...」
珍しく星野さんが声を荒あげられました。
(みなさ...ん?)
「みなさんって星野さんの他に
誰が私の事を心配してるんですか?」
ずっと気になっておりました。
たまに星野さんの言葉の端々に"誰か"が
加わってくるからです。
私は立ち止まって星野さんに聞きます。
星野
「...私の言葉の"誤"を追求するより、
自分の身体を...」
「分かりました。
...だいたい星野さんが何者かも分からないまま
こうやって病院まで付き添って頂いていた事が
不自然だったんです。
今までお世話になりました...
これからは1人で通院するので、
気になさらないで下さい。」
私はまだ子供ですね...
唯一優しくしてくれている
星野さんから離れて歩き出しました。