第33章 優しさ ※
頭を抱えていると洋平がお風呂から上がってきた。
パンツとシャツ姿に、いつものリーゼントが崩れていて、あなたは少しドキッとした。
洋「ただいま、いい子にしてたか?」
あなた「なにそれ、子供じゃないんだから!」
洋「アイス、買ってきたぞ。食べるか?」
あなた「え!!!食べる!!」
洋「ふっ、子供じゃねーか」
あなた「う、うるさい!アイスは誰でも嬉しいでしょ!?」
わいわいと言いながら2人でアイスを頬張る。
洋「なにが好きかわかんなかったから、無難なのにしたんだが…よかったか?」
あなた「ん〜、おいひぃ〜」
洋「…よかったみてぇだな、ふっ」
あなた「洋平こっち食べてみる?おいしいよ!」
そう言って口元までアイスを持ってくるあなた。
ばくっとなんの躊躇もせず口へ含む。
洋「ん、うまいな!こっちも食べてみるか?うまいぞ」
あなた「食べる!」あー
そう言って口をあけ、洋平のスプーンを待つあなた。
洋平もそこへ自分のアイスを運ぶ。
あなた「んー、こっちもおいひぃ!」
2人は本当の恋人同士のようだった。
アイスを食べ終わり、歯ももう一度一緒に磨いて一緒にベッドへ入る。
洋平は当たり前のようにあなたを腕枕して抱きよせる。
あなた「洋平の髪おろしてるの、初めて見たけどかっこいいね」
洋「そりゃ嬉しいな!風呂上がりにしか見れねぇからな」
あなた「こっちの方が好きかも」
そう言いながら優しく洋平の髪に触れる。
洋「こんなオレを知ってるのは、家族と、花道たちと、あなただけだ」
あなた「!!」ドキッ
洋「だがこんなあなたを知ってるのは…家族と…流川とオレ…か?」
あなた「……う…ん」
洋「…わり、自分で言っといて嫉妬した。忘れてくれ」
あなた「…ごめんね」
洋「いや、今のはオレが悪ぃ、あなたは謝らないでくれ」
あなた「でも…」
洋「それより、大丈夫か?なんか考え事か?」
先程風呂上がりのことを言っているのだろう。
ここで洋平に思っていることを言ってもいいのか、あなたは悩んだ。