第33章 優しさ ※
洋平の真剣な眼差し、真剣な声。一緒に居ると体と心に染み込む優しさ。
こんな自分をなにもかも、優しく包み込んでくれる、あたたかい気持ちになれる。
それが洋平の好きと同じなのかはわからなかったが、そんな洋平がもちろん大好きだ。
あなたは静かにこくん、と首を縦に振る。
洋平は少し安心したように笑うと、あなたを優しく抱きしめる。
洋「オレの…オレたちのせいで…悩ませて悪い。だが、たぶん皆あなたの事が好きだから、止められねぇんだ。一緒にいると…触れたくてたまらなくなっちまう…。あなたは悪くねぇから…オレたちが強引なんだ…」
そんなことを言ってくれる洋平にあなたは救われた。
あなた「ありがとう、洋平…」
そう言って洋平から少し身を離すと、顎を掬う。
バチっと目が合うと、洋平は優しく微笑んだ後にちゅっ、と優しい口付けを落とす。そして、今度はぎゅぅうっと強く抱きしめる。
洋「はぁ……あなた…」
あなた「洋平…」ぎゅぅ
あなたも精一杯抱きしめ返す。
体を離し、見つめ合い洋平から唇を寄せる。
あなた「んっ…」
優しい口付けの後、洋平は耳元へと口を這わす。
ふぅーっと息をふきかけると、ビクッと反応すると同時にかわいらしい声が耳をくすぐる。
そして首元へと目をやる。
洋「!!!!」
うっすらと、赤い跡がみえる。しかもあちこちに。
洋平はゴシゴシと自分の手であなたの首元を擦る。
するとうっすらと見えていた赤い跡はだんだんと濃い赤となり浮き上がってくる。
洋「………これ、流川か?」
あなた「あっ…えっと…うん…」
洋「すげぇなこれ…痛くされたりしなかったか?」
あなた「それは全然…」
洋「よかった…」
洋(あいつがそんなことする訳ねぇか…)
あなた(洋平はどこまで優しいんだろう…)
洋「なんかあったら言えよ」
あなた「うん、ありがとね洋平…」
そして洋平は、先程の続きをするように首元へと再度唇を寄せる。
あなた「っん……」
あなたのかわいくて甘い声が耳に入る。