第27章 初めて ※
少ししてあなたが目を覚ますと、目の前に流川の顔があり、がっしりと抱きしめられていた。
それも裸で。
あなた(!!私…楓と……)
流川はとても穏やかな顔で眠っていた。
あなた(楓の思いがたくさん伝わってきた…ありがとう楓…)
これで良かったのか、わからなかったあなただったが、なぜか幸福感でいっぱいだった。
時計を見るともう21:00を過ぎていた。
あなた「楓、そろそろ帰らないとお母さんに怒れちゃうよ〜?」
流「…」ぐーぐー
あなた「無理矢理起こしたら怒られるよなぁ…」
あなたは流川の顔をまじまじと見る。
あなた「やっぱモテるだけあってかっこいいよね楓は…バスケ姿も、プレーもかっこいいし…ちょっと無愛想だけど、ふふっ」
流「……誰が無愛想だ」
あなた「!?起きてたの!?」
流「あぁ」
あなた「お、おはよ…ございます……」
流「ふっ、あんなことしたのになに恥ずかしがってんだ」
あなた「っっ!恥ずかしいものは恥ずかしいよ!服着る!」
流「まて、もーちょい」スー
流川はあなたの首元に顔をうずめる。
あなた「っく、くすぐったいよ…!」
暫くして顔を離すと、流川は少し目線を下に下ろしふっ、と満足そうに笑った。
あなた「な、なに…?」
流「…べつに」ふっ
そして2人は、ベッドの下に散乱している服を拾い集める。
あちこちに散らばっている衣服は、先程の情事の状況を物語っていて、あなたはまた恥ずかしくなった。
あなた「……っ」
流「なに赤くなってんだ」
あなた「っ…なんでもない!」
流「ふっ、かわいかったぜ。気持ちよかったか?」
あなた「も、もう!………っそれより喉乾いたねっ、飲み物飲みに下降りよ?」
恥ずかしくなったあなたは話題を変えリビングに降り、2人とも喉を潤す。
時間も時間なので、流川は帰る支度を整え玄関へ向かう。
流「もう大丈夫か?」
あなた「うん…ありがとう…」
流「どうした?」