第18章 うちはイタチ part1
「カカシ。久しぶり」
「ヨルじゃない。会いたかった」
はたけカカシ。冷血のカカシと暗部で噂をされている。しかしヨルさんの前では冷血な様子なんてない。カカシさんは、オレが目の前に居ようとお構いなしにヨルさんを抱き締めている。
「やめろ。部下の前で」
「いいじゃない。ほんと会いたかった...」
ヨルさんを抱き締めながらチラリとオレに目線を向ける。
まるで...
オレのヨルに手を出すな
そう言われている気がした。
ヨルさんにそんな事はしない。いや、出来ない。美しすぎる貴女は...オレは側で居てくれるだけでいい......
唯...貴女の側に入れるなら...
「カカシ...もう行く...これから任務だ」
ヨルさんは右手でカカシさんの身体を払う。
「そうか...いってらっしゃい...」
そう言うとカカシさんの表情はかなり寂しそうだ。
そうか。この人もか...
ヨルさんを見つめる表情...
オレも貴方と同じ気持ちだから...
オレもヨルさんが好きだから。