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【ヒロアカ】19Hzの瞳孔

第4章 個性把握テスト、戦闘訓練


”被服控除”

入学前に「個性届」「身体情報」を提出すると、学校専属のサポート会社がコスチュームを用意してくれる素敵なシステム!

要望を添付することで、便利で最新鋭のコスチュームが手に入る。



エマは21と書かれたケースを取り出し、コスチュームと初対面を果たす。

エマが届けた要望は、3点。

ひとつ、”個性”に必要な血液を保存する採血管、包帯や止血剤などの応急セットを持ち歩くポーチと、それを左脚に固定するベルトの類。

ふたつ、拳による打撃の衝撃を防ぎ、防御するためのグローブや手甲。

みっつ、治癒個性持ちだと周りから分かりやすいデザイン。

これは治療のいろはを教わった師の、『一目で医療人だと分かる服装は、現場でのコミュニケーションを円滑にし、周りの人を安心させられる』というアドバイスを取り入れた結果である。

デザインは思い付かなかったので、好きな洋服のブランド名を記載し、ついでに目や髪にあう寒色系で纏めて欲しいと伝えた。



ーー…のだが、


「なるほど、こうなるんだね…」

若干の後悔と、しかし秀逸で可愛い、自分好みのデザインに感服した。

「わあエマちゃん、それ可愛い…‼︎」

「お茶子ちゃんも、宇宙服みたいで可愛い」


エマのコスチュームは、ナース服っぽい白を基調に、部分的に十字架があしらわれている。

上は白のノースリーブで、白い肩と豊満なバストを強調していて、若干短いそれはお腹を見せている。
下のショートパンツは短く、ポーチを支えてるガーターと、ブーツについた殺傷能力の高そうなヒールが色っぽい。

年齢不相応なほどの色気を、ロイヤルブルーのマントがカバーしている。


「エマちゃん、めっちゃスタイル良い…!」

「三奈ちゃんもとても可愛い……、響香ちゃん?」


エマはじっ…と熱い視線を注ぐ耳郎を見る。その視線は顔とかではなく、胸元に集中していた。


「天は二物を与える…」

「与えず、じゃなくて?」

「そういうことじゃないと思うわ、エマちゃん」

「柔らか…」


透明人間・葉隠が、いつの間にかエマの正面に立ち、どこにとは言わないが顔を埋めていた。


「あら。」

「葉隠さん、はしたないですわ!」


女子更衣室は、とても賑やかだった。






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