第3章 守る決意
「で、でも杏寿郎くんを補助していたのは本当ですし…。」
様子を見ていた杏寿郎は腕を組んでつむぎを見下ろした。
杏「うむ、それは事実だな。」
そして、そう言うとつむぎの両親に視線を移す。
杏「つむぎさんは悪くありません!本当はもう一週間と五日前から耳は治っていたのですが、俺の我儘で側に居て貰っていたんです!」
「え!?二日で治ってたの!?聞いてないよ!」
杏寿郎はそう文句を言うつむぎの頭を優しく撫でた。
一方、両親は目を丸くして固まっている。
か「……我儘、とは…、」
かざみが杏寿郎の言葉を飲み込めずにそう問うと、杏寿郎はまた両親に向き直る。