第3章 守る決意
「杏寿郎くんって結構強引だよね。ワガママって訳じゃないけど、たまに周りの人を無視してやりたいようにしちゃうし。」
つむぎの不貞腐れた声音に今度は杏寿郎が眉を寄せた。
杏「記憶にない。俺は恥に思う事はしない。」
「昨夜したじゃない!剣を褒めてくれた人を邪険にして私から引き離したよ!」
杏「ああ、」
杏寿郎は納得がいった顔をすると、つむぎの頭を優しく撫でた。
杏「つむぎにはまだ早いからな。」
「何が!?褒められたらやる気に繋がるよ!早くない!」
杏「うむ!君は本当に頑張り屋だな!君が…そうだな、十七になるまでは不要な事だ!それまでは脇目も振らず剣を極めると良い!!」
「それは……そのつもりだけど…。」
つむぎは首を傾げながら頷いた。