第3章 守る決意
杏「確かにそれは止められないな。」
「やっぱり聞こえてるじゃん!」
杏「今まで任務が被ったのは近くにいたからだろう。これからは別々の任務になるかもしれん。」
杏寿郎はつむぎの突っ込みを完全スルーし、少ししおらしい声を出した。
するとつむぎも眉尻を下げる。
「……初任務からずっと一緒だったもんね。少し心細いかも…。でも、仕方ない…よね。」
杏「君は速いから、正直なところ鬼殺隊士としては心配していない。問題は男だ。」
つむぎはその話になると少しげんなりとした表情を浮かべた。
その様子に杏寿郎は眉を寄せる。
杏「真剣に聞いてくれ!男とはなるべく二人きりになるな。相部屋なんて以ての外だぞ!口説かれても簡単に」
「分かってるって!それより私の家まで付いてきてくれないかな?紹介したいの。」
(杏寿郎くんが一緒なら怒られなさそうだし…。)
つむぎの思惑など知らない杏寿郎は嬉しそうな温かい笑顔を浮かべた。
杏「勿論だ!君には本当に世話になったからな!!」