• テキストサイズ

炎環に舞う【煉󠄁獄さん/救済】

第3章 守る決意





長「じゃあ、二人共元気でな!!」




長谷川はつむぎといなさについて一通り話し終えると、少し名残惜しそうに手を振った。


それに応えてつむぎも頭を下げ、別れの挨拶なのだと悟った杏寿郎も頭を下げた。




杏「お疲れ様でした!!」

「はい!長谷川さんもお元気で!」



———





「さて…、」




つむぎは長谷川を見送ると隣の杏寿郎を見上げた。

そして、胸ポケットから懐紙を取り出して杏寿郎に渡す。




杏「………なるほど。これは困ったな。」




杏寿郎は口にした通り、困ったように眉尻を下げた。

どれを見ても文字で埋め尽くされていたからだ。


つむぎの顔に視線を戻すと、許しを乞う子供のような笑みを浮かべている。




『……なくなっちゃった。』




つむぎは伝わるか分からなかったが、口を大きく動かしてそう伝えてみた。

すると思いの外、杏寿郎はすぐに頷いた。



/ 303ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp