第7章 二人切り
杏(褌で事足りただろうか。垂らしたところを男に見られれば何をされるか…、)
杏寿郎はグッと眉を顰めると、勢い良く掛け布団を剥ごうとした。
しかし、
———コンコンッ
杏寿郎が行動に移す前に戸をノックする音が響いた。
杏「何の用だろうか。」
女の子「お部屋の掃除を頼まれました!」
そのハキハキとした声色には覚えがある。
杏寿郎はしのぶの仕打ちに項垂れた。
杏「手を煩わせてすまない。頼む。」
女の子「失礼します!」
そう言って戸を開けたのはツインテールに髪を結った蒼い瞳を持つ女の子だ。
女の子は杏寿郎に一礼すると、床のあちらこちらに落ちている白濁液を拭っていった。