第4章 誰のもの
杏「すまない!彼女に奢ってみたかった!!君も彼氏に奢られるのは初めてだろう!!」
「あ…確かに……。どっちにしろ初めてでした!」
りんはそう言うとふにゃっと笑った。
一方、りんに奢らせなくて済んだ実弥と小芭内は息をつきながら外に出てきた。
そしてりんが払おうが構わなかった天元は最後に出てくると杏寿郎とりんに視線をやる。
天「じゃあな。お前らはあっちだろ?」
そう言って指差したのは駅の方だ。
確かに杏寿郎とりんのマンションは駅の向こう側なので方角は合っている。
杏「ああ!また明日!!」
「ご一緒できて楽しかったです。失礼します。」
そう言うと、実弥は『あァ。最初は悪かったなァ。仲良くやれよォ。』と言い、小芭内はこくりと頷き、天元はひらひらと手を振った。