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☆姫の想い、彼の心☆ <イケメン戦国>

第25章 耳掃除をしよう(安土勢)


「女性の部屋を覗くなんて趣味が悪いですよっ!」

光秀「おや、俺はそんなこと一言も言っていないが」

「つまりはそういうことでしょう?!」

光秀「見回りも兼ねている、そう怒るな」


城の中で襲われたことが何回かあるので、そう言われてしまうと強く言えない。

仕方なく耳かきを持ってきて座った。

敷き布団がそのままにしてあったので、それを座布団代わりに使うことにした。


「では夜中に見回りしてくれていたお礼に耳掃除をしてあげますね。
 寝転んでもらえますか?」


膝を叩くと、光秀さんがスッと立ち上がり、静かに横たわった。


(寝転ぶ動作が綺麗…。どうやったらこんなふうになるのかな)


女の私よりもよっぽど動作が洗練されていて羨ましい限りだ。


光秀「さてお手並み拝見といこう」

「お手並み拝見ってほどじゃないですよ。もう少しこちら側に頭を置いてもらえますか?」

光秀「こうか?」


一度頭を持ち上げ、置き直してくれた。

今日は随分素直だなと思っていると、頭の位置がさらに移動し、光秀さんのおでこが私の下腹にこつんと当たった。


「近すぎてやりにくいです、光秀さん」

光秀「つい頭が滑ってな……」

「頭が滑るって…もっと上手い言い訳してくださいよ」

光秀「いい匂いがする。温かい」

「?」


(やばい。光秀さんが変態になった?)


そう思ってやっと異変に気が付いた。

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