第53章 遊郭に巣食う鬼
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それから明け方近くになって元気な継子三人組が帰って来た。
久しく見なかった三人の姿を見ると、菫は心底嬉しそうに微笑んだ。
「明け方までご苦労様です。手を洗われましたら居間へお越し下さい。食事の用意が出来ております。」
それを聞いた育ち盛り達は洗面台へ飛んで行った。
(本当に子供みたいだわ…。)
そう微笑み、炊事場へ引っ込むと膳を持って居間へ並べていく。
(杏寿郎さんはいつ頃お帰りになられるかしら。きっとお腹を空かせていらっしゃる筈。追加でもっと作っておこう。)
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杏「では失礼致します!!」
報告が終わった杏寿郎は素早く頭を下げて退室すると、早歩きで門へ向かった。
天「清水に一刻も早く会いたい、ってか?」
天元にそう言われると杏寿郎はギクッと体を揺らして歩を緩めた。