第53章 遊郭に巣食う鬼
杏「本当によく戦った!君達を誇りに思う!!」
その言葉に炭治郎は素直に目を輝かせ、伊之助も得意気に鼻息を鳴らし、目を覚した善逸は自覚がない故にもじもじとしながらも嬉しそうな表情を浮かべている。
杏寿郎はそんな三人の頭をしっかりと撫でると先に帰るように伝えた。
人の口から耀哉に報告しなければならないからだ。
杏「宇髄!そろそろ行こう!!」
天「おう!!」
そうして杏寿郎と天元は継子三人組、嫁三人組、小芭内と別れ、耀哉の元へと向かったのだった。
―――
「要さん!!」
菫は何を報せに来たのか分からず喉をごくりと鳴らした。
「…え……上弦の陸を…?お、お怪我は…?」
要「皆、無事!心配ハ無用!!元気ダッタ!!」
それを聞くと菫は堪らず要を優しく抱き締めた。
「お豆をたくさん持って来ます。要さん、報せて下さってありがとうございました。」