第53章 遊郭に巣食う鬼
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杏寿郎達がそんな尊い時間を過ごしている一方で、炭治郎達は一週間の入院を言い渡されていた。
そして、その一週間が経ち、漸く杏寿郎の屋敷へ戻ろうとした時―――、
少女「きゃーっ」「いやーっ」
屋敷の入り口の方から女の子の悲鳴が聞こえてきた。
三人は顔を見合わせると駆け出す。
そして、天元と出会った。
天「じゃあお前らが代わりに来い。煉獄には『よくしてやってくれ』って言われたし許可もいらねぇだろ。」
そんな言葉に炭治郎は『それでアオイさんが助かるなら』と受けて立った。
炭「でも連絡は大事だ!俺の鴉を飛ばそう!」
そうして天元と継子三人組は鬼の住む遊郭へと向かったのだった。
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一方、一週間も二人切りで過ごせた杏寿郎達であったが、その日は気持ちを切り替えて継子達を迎えようとしていた。
それなのに、今度は天元に付いて厄介そうな任務へ行くと言う。
杏寿郎と菫は鴉からの報せを聞くと、顔を見合わせてなんとなく頬を染めたのだった。