第52章 誕生日、そして二人の時間
炭治郎達は薬で強化された体に慣れてきて、強い鬼と戦うことも増えた。
元々継子になってからは任される鬼のレベルがぐんと上がっていたのだが、それよりも更に上がった。
しかし、鬼になるかもしれない青い彼岸花の薬を飲んだとはいえ、皆人間の域を脱していない。
つまり、傷は当然すぐに治らない。
とある日、杏寿郎のスパルタによって強い鬼と戦わされた三人は傷を負って蝶屋敷を訪れた。
杏「では俺は屋敷に戻るが、胡蝶の言う事をよく聞いてしっかりと療養するように!!」
炭「はい!!」
善「はい!」
伊「俺は怪我なんてしてねぇ!!」
杏寿郎は鍛錬しようとする伊之助を炭治郎に任せて蝶屋敷を発った。
勿論、継子達に怪我を負わせたのはわざとではない。
だが、結果として菫と二人切りになれる機会が出来たのだ。
自然と駆ける足に力がこもる。
杏(何より…今日は菫の誕生日だ!!)