第51章 目出度い報告
し「おめでとうございます。本当に喜ばしいです。このような組織に属しているとおめでたい話はそう聞きません。妬む人も居るかもしれませんが、お二人はそんな言葉に惑わされずに幸せになってくださいね。」
杏「うむ!ありがとう、胡蝶!!」
「ありがとう御座います。」
しのぶはそんな二人に微笑んでから何かを思い出したように両手をぽんと合わせた。
し「宇髄さんにも教えてあげて下さいね。何だかんだ本当に心配していたので。」
杏「そうだったのか!分かった、そうしよう!!」
「…そうだったのですか。」
天元をあまり知らない菫はそう呟き、杏寿郎に任せるべきなのかどうかを訊こうと隣を見上げた。
すると杏寿郎はすぐににこっと微笑み返す。
杏「うむ!俺が報告してこよう!!君は走るのが速いようだが、それでも彼の屋敷は近くない!疲れてしまうだろう!!」
「…疲れるのは構いませんが、他にも理由がお有りでしょうか……?」
正直なところ、あまり会わせたくなかった杏寿郎は少し固まってから己の感情を律して『では共に行こう!!』と言った。
そうして圭太、しのぶに報告をし、天元にも報告することになったのだった。