第50章 薬がもたらしたもの
(もし鬼が青い彼岸花の薬を飲んだらどうなるのだろう。やっぱりもっと強い鬼になるのかしら。禰豆子様がお飲みになっても…今の優しい鬼のままでいられるのかしら。)
そんな事を思いながら布団を敷き、掛け布団を被る。
夕方まで寝ていた為に目が冴えている。
それでも菫はすぐに寝られる気がしていた。
無事四人が薬に順応出来たからだ。
そんな風に気を揉んだ青い彼岸花の薬であったが、暴走して鬼になった隊士はなんと一人も現れなかったのだった。
そしてやはり皆ぐんと強くなった。
その効果は鍛錬すればするほど、体の使い方を学べば学ぶほど、飛躍的に上がっていった。
特に柱ともなれば、己の体の使い方を熟知している。
変化は目覚ましいものとなった。