第50章 薬がもたらしたもの
杏「では竈門少年も薬に順応したので、今夜から技を使う鍛錬は街外れで行おう!」
炭「はい!!」
善「はい…。」
伊「やっと全力を出せるぜ!!」
杏「いや!待ってくれ!!」
杏寿郎は菫を見つめるとそう言って固まった。
寝ている菫を一人置いて屋敷を離れられないと思ったからだ。
菫はその気持ちに気が付くと箸を綺麗に置く。
「私の事は気にしないで下さいませ。一般の男性よりは戦えます。」
杏「だが寝込みを複数人に襲われたらどうなる。」
菫は少し自信が無くて言葉を詰まらせた。
「…いえ、そもそもそんな事にはなりません。杏寿郎さんは少し過保護かと思います。」
杏「婚約者を心配する事はそんなにおかしな事か。君も頑固が過ぎるぞ。」
二人が互いに眉を寄せてしまうと炭治郎と善逸が慌てた。