第48章 青い彼岸花の薬
―――ドサッ
布団に横になると杏寿郎は気を失った様に寝てしまった。
菫の頬に冷や汗が伝う。
『あれはやはり悪魔の研究だったのではないか。』
『このまま鬼になってしまうのではないか。』
『もしくは目覚めないのではないか。』
そんな考えが過り、菫はぶんぶんと頭を振った。
炭「菫さん…。」
菫の元気が無い小さな背に炭治郎が遠慮気味に声を掛ける。
菫はなるべく普通の顔をしながら振り返った。
「如何致しましたか。」
炭「指令が来たので…、俺達は行きます。」
「分かりました。申し訳ございませんが、此方で見送る事をお許し下さい。」
菫がそう言うと炭治郎は首を横に振った。
炭「いえ!今の煉獄さんを一人にされる方が心配なので!では行って参ります!」
菫はその有り難い言葉に頭を下げた。