第48章 青い彼岸花の薬
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そうして継子がいる生活を続け、杏寿郎と菫が全くと言って良い程二人の時間を作れないうちに半月が経った。
そんな時、耀哉が青い彼岸花の薬を使う事を決断した。
杏「………………。」
杏寿郎は手紙を読みながら少し複雑そうな顔をした。
仲間から鬼が出る可能性がゼロではないからだ。
杏(だが青い彼岸花か痣か、どちらかを選ばなければならない。痣よりも多くの人を巻き込まない方法であるのなら、こちらを受け入れるしかないのだろう。)
杏寿郎宛ての手紙に依ると、薬の量は成功した鼠を参考にして慎重に計算したらしい。
そしてその効果と安全性は立証済みであり、他の隊士達にも配り始めているとの事だった。
実際、炭治郎達にも鴉が薬を運んできた。
杏(これ程早く量産出来たという事は、やはり尋常ではない速度で成長したのだな。)
「………………………………。」
その薬を飲むと寝込んでしまう事があると書かれていた為、四人は飲む時期をずらす事に決めた。