第44章 青い彼岸花
杏「そうか!では三人共、俺が退院でき次第俺の屋敷に来ると良い!!」
杏寿郎は皆の意見を聞いた後にそう言い放ち、炭治郎に屋敷の住所を書いた紙を渡した。
善「俺継子になるなんて言っ、」
伊「おい!ギョロギョロ目、」
文句を言おうとした二人は同時に固まった。
杏寿郎の隣で菫が恐ろしい顔をしながら睨んでいたからだ。
杏「何か言っただろうか!」
その朗らかな声に二人は首を勢い良く横に振った。
炭(菫さんすごい…。あの二人を大人しくさせるなんて。)
どこかズレている炭治郎はにこりと微笑んだ。
―――
そうして、名古屋、継子の話が纏まってから約一週間が経った。
菫と杏寿郎はその間二人切りの部屋で過ごし、菫の敬語が崩れる場面も増えた。
――そしてついに、外出の許可が下りた。