第3章 ホテルにて
ヒナは戸惑いながらも、そっとベッドに寝転ぶ。
ルイはその隣に添い寝するように寝転んだ。
「ふかふかっ!すごいですね!!」
「…だね」
彼は笑顔で短く、そう返した。
「ルイさんいつもこんな感じのとこに泊まってるんですか?」
「おいおい、失礼だな…まあたまに、かな?」
薄く笑い,ピンッと軽くヒナの額にデコピンをした。
あたっ、と目をぎゅっと閉じ、あはは、と…どこか悲しげに笑う。
「私とは無縁の場所です…連れてきてくれてありがとうございます」
「無縁?どうして」
「わ、私は……だってほら、可愛くないですしっ!スタイルも良くないし…そんなお相手、できるわけないですから…」
言葉を詰まらせながら、ヒナは明るく努めながら話した。
ルイはそんな彼女をしばらく見つめ、そして手を伸ばした。
「ヒナちゃん…そんな悲しい顔しないでさ…ほらもっと近くにおいで」
きゅっと胸元にヒナを包み込んだ。
「へっ…」
ルイの胸に顔を埋めることとなり、ヒナの体がぎゅっとかたくなる。
ルイは優しくその頭を撫でた。
なだめるように何度も撫で、軽くぽんぽんと叩く。
そしてそのうなじをするっとなぞった。