第2章 王子様の秘密
身につけていた衣服はあっという間に剥がされてしまって。冷たい空気が何も纏っていない身体に触れる。
「これ、ほどいて………、っ!!」
「やだよ。ほどいたら暴れるでしょ」
先程まで霧島のワイシャツに巻かれていたネクタイ。今は私の手首を縛りあげて、動きを封じられた。
無意識に熱くなっていく身体。霧島を前にして期待してるんだ。想像するだけで脳が震える。溶けていく。
「はずかしい、から。そんな、見ないで………」
霧島は一向に手は出してこない。押し倒したまま、私を見品定めするみたいにじっとりとした目で、見つめてくるだけ。隠すことさえできなくて、羞恥心だけが胸に広がっていく。こんな惨めな気持ちになるなら、はやく行為を終わらせて欲しい。
「久しぶりの澪ちゃんだもん。沢山見てたい」
優しくお腹を撫でながら、意地悪に言う。それだけでも身体は喜ぶ。結局こうなってしまうんだ。主導権を呆気なく握られて、私が言いなりになってしまう。
「それに、このまま抱いたら歯止め聞かなくなりそうでこわいし…………澪ちゃんも嫌でしょ。いっぱいイッても終わんないの」
首をつーっと人差しでなぞる。そのまま胸の谷間まで降りて、胸先を刺激されると思って身構えたけど、くるくると乳輪をなぞるだけ。肝心な場所には触れようとしない。
「もう濡れてる。ひくひくってしてるし」
「ふぁ、?、あ、んっっ」
秘部からは卑猥な音が聞こえた。指が押し込まれたと思ったけど、浅い所をちゅこちゅこってするだけ。こんなんじゃ足りない。もっと深くまで欲しいのに。