第12章 東京卍リベンジャーズ・場地圭介 ②
「……今のが…一虎って人ですか?……あの人に、いつも手紙書いてたんスか…?」
「……」
「………場地さん………オレ…あの事件のこと知ってます…」
「……っ…」
「…すんません…ずっと前、学校の奴らに聞いたことがあって…」
千冬のその言葉に
俺はがく然とした
(……コイツは…俺が長い間言い出せないまま隠し続けていたのも全部知った上で……あんなに慕ってくれてたっていうのか…)
「………場地さん……大丈夫っスよ………場地さんのことは、副隊長であるオレが守るって決めてるんで…」
「……」
「……安心してください……オレは…たとえ何があっても場地さんの味方…」
最後まで言わせないように
片手で千冬の胸ぐらを掴む
「…オレを信用すんな……オレはもうテメェの仲間なんかじゃねぇ…」
そのままドアを開け
俺は千冬の特攻服を引っ張るようにしてゲーセンの中へ入って行った
そのまま
店の1番奥に座っている半間の目の前まで歩いて行く
「……半間クン……連れて来たぜ…オレの隊の副隊長だ…」
「………そーか……じゃさっさと始めろ」
芭流覇羅の連中が
ギャラリーのようにワラワラと取り囲む中
俺は千冬と向かい合った
「……」
「……何してんだぁ………ダリぃから早くしろ…」
周りのヤジに混ざって
半間がけしかける
その時
千冬が俺だけに聞こえる声で言った
「………やってください……手加減は要らないんで…」
心からの信頼が宿る
真っ直ぐな瞳
千冬は知り合ってからずっと
この目を向けてくれていた
「……うるせぇ…………オレは……オマエら東卍の敵だ…」
拳を強く握ると
俺はそんな千冬の顔を力一杯殴り付けた