第12章 東京卍リベンジャーズ・場地圭介 ②
一虎は「ちょっとツラ貸せよ」と言うと
少し戸惑った顔をしている千冬の肩に腕を回して歩きだした
「場地〜?行こーぜ♪」
芭流覇羅がアジトとして使っている
潰れたゲーセン
入り口の前で
一虎は千冬の肩から腕を離した
「…先に始めててくれよ……オレはもう1人、呼んで来なくちゃいけねー奴がいる…」
「………分かった…」
ニヤニヤと笑いながら
千冬の顔を見る
「…オレ…コイツの顔嫌いだワ……生意気そうな目しやがってよぉ」
「……」
「………戻って来た時にコイツがどんな顔になってるか……楽しみにしてるぜ、場地…」
一虎は俺の肩をポンと叩くと
歩いてどこかへ行ってしまった
一虎の背中から視線を移すと
千冬が俺を見つめていた
その瞳は
絶望感も軽蔑の色も浮かんでなく
まるで
敵のチームに2人で喧嘩を仕掛けにいく時のように
勇ましくかがやいていた
「……場地さん……オレ嬉しいです…」
「……」
「………やっと…場地さんの役に立てるんスね…」
「……っ…千冬……テメェ…」
俺は千冬を睨み付けた
(……オマエは東卍側にいろ……オレの味方をするな…)