第61章 【第六十訓】イボは自分でとっちゃダメな話
「お前を愛してる」
嘘の交際をしている間に、本気で○○を愛してしまった。
たとえ、○○と銀時が絶縁状態になっていなくとも、沖田は○○を利用しなかった。
愛する者を、利用したくはなかった。
「トシさん、私を連れて逃げて」
「それは出来ねェ。悪ィが、俺が愛しているのは○○だ。だが、十五郎は俺が育てる」
「土方さん、アンタどれだけ最低なこと言ってるかわかってんのか。○○は俺のもんだ」
「総悟、私はトシじゃないと……」
四人が織りなすドロドロにこじれた関係を前に、新八は唖然としている。
「カワイイお子さんですね」
さらには妙の産んだ子が自分の子ではないと知り病んだ近藤や、その他もろもろ現れ、六角、七角関係へと膨れ上がる。
「いい加減に」
事態を収めたのは、
「せんかいィィィ!!」
新八が振り下ろしたハリセンの太刀。
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「ここ一週間くらいのこと覚えてないんだけどさ、また記憶失くしたのかな?」
「知らね。ただ、新八もイボだったんだよ」
と、後に銀時は○○に語る。