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☆一夜の夢☆〈イケメン戦国 上杉謙信〉

第7章 看病五日目 謙信様と餃子


具材を全て包み終え、立ち上がろうとした舞を引き留めた。


謙信「舞、こっちを向け」

「…?はい」


素直にこちらを向いた頬に手をのばした。


(素直すぎる。たやすく唇を奪われはしないか)


心配になったが、この女が素直すぎるからこそ誰も手を出さぬのかもしれない。


手のひらは汚れていたので手首の辺りで頬の白い粉をぬぐい取る。
頬がすべすべしていて餅のように柔らかかった。


(柔らかいな、お前は……)


とっくに粉はとれていたがつい多めに擦ってしまった。
丸い目を瞬かせ身を任せてくる様は小動物のようだ。

ふと城の兎達を思い出し、目の前の女と比べて笑みがこぼれた。


謙信「…粉がついていたぞ」

「え!?ありがとうございます。やだ、恥ずかしい。いつからだろう」

謙信「最初からだ。俺がここに来た時には付いていた」

「っ、早く言ってください、謙信様」


もう粉はついていないのに懸命に頬を拭っている。


謙信「もう付いていない。擦りすぎると肌を痛める。そのへんにしておけ」

「ふふ、肌は丈夫なほうなので平気です」


恥ずかしそうに笑った顔からどうしてか目が離せなかった。




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