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雷の竜と鬼

第4章 バトル・オブ・フェアリーテイル


……………

ラク「オレはジジィを超えた…!!」

しかし…

ラク「………なっ!!そんな!何故だ!なぜ誰もやられていねぇ!」

ガジ「お前…無事か?」

レビ「うん…私は平気。ナツは?」

ガジ「ギヒッ大丈夫そうだな」

ラク「あれだけの魔力を喰らって…」

フリ「ギルドのメンバーも街の人も皆無事だ」

ラク「フリード!」

フリ「誰一人としてやられてはいない」

ラク「そんなはずはねぇ!妖精の法律は完璧だった!」

フリ「それがお前の心だ…ラクサス!」

ラク「っ!!」

フリ「お前がマスターが受け継いでいるものは力や魔力だけじゃない…仲間を想うその心。妖精の法律は術者が敵と認識したものにしか効果がない…言っている意味がわかるよな…ラクサス」

レビ「心の内側を魔法に見抜かれた」

フリ「魔法に嘘はつけないな…ラクサス。これがお前の本音ということだ。だからアカリも動けるのに止めに来なかったんだろう。」

ラク「ち、違う!オレの邪魔をするやつは全て敵だ!敵なんだ!」

フリ「もうやめるんだラクサス…マスターのところに行ってやれ」

ラク「ジ、ジジィなんかどうなってもいいんだよ!オレはオレだ!ジジィの孫なんかじゃねぇ!ラクサスだー!!」

フリ「…ラクサス…」

ナツ「皆んな知ってる…」

ラク「あ?」

ナツ「思い上がるなバカヤロウ…じっちゃんの孫がそんなに偉ぇのかそんなに違うのか…そんなことごときで吠えてんじゃねぇ!ギルドこそがオレ達の家族だろうが!」

ラク「てめぇに…何がわかる!」

ナツ「なんでも分かってなきゃ仲間じゃねぇのか…知らねぇから互いに手を伸ばすんだろ!ラクサス!!」

ラク「黙れナツ!!」

雷竜と火竜は再びぶつかり合う。圧倒的な力を誇る雷竜に伏せる火竜…だがそれでも立とうとするのは仲間を想う気持ちからか。
避雷針となりナツを助けるガジル。それを引き金にラクサスに立ち向かうナツ。


レビ「その魔法竜の鱗を砕き竜の肝を潰しその魂を狩り取る」

フリ「滅竜奥義」


ナツ「紅蓮爆炎刃!」


フリ「ラクサスが…負けた!?」

火竜は叫ぶ。それは勝利の雄叫びと呼ぶには十分だった。
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