第2章 冷たい胸に火が灯る
「ジャーファル、様?」
「なん、ですか…それ。私が、好き?身体だけの関係?他の女性を抱いてるのが嫌?……本当に分かっているんですか?抱くというのがどういう行為か、本当に理解してるの…?」
「え?えっと、は…い。知識と、しては。理解しているつもりです」
震えるジャーファルの体を、#NAME1#はそっと抱きしめ返した。服越しに感じるジャーファルの体温に、#NAME1#の心臓はドクドクと早鐘を打つ。
「#NAME1#」
ふと耳元で力強く名前を呼ばれ、#NAME1#は
「はい」
と返事を返す。ジャーファルが#NAME1#を抱きしめていた腕の力を緩めると、#NAME1#もジャーファルの背中に回していた腕を解く。そしてジャーファルは#NAME1#の肩に手を置いて、ハッキリと宣言した。
「私は、好きな相手以外を抱きたいとは基本的に思いません。シンやシャルルカンのように、誰でもいいと、そういう考えができないんです。やむを得ず何度か娼館に誘われるがままに行きましたが、愛のない行為に意味などない。ですが、#NAME1#。私も貴女が好きなんです。貴女がいいと言うのなら、貴女を抱きたい。本当に、良いんですか」
真っ直ぐジャーファルに見つめられ、改めてその「抱く」という単語を突きつけられた#NAME1#は、正直卒倒しそうだった。しかし、ジャーファルから好きだと言われた。身体だけの関係でも構わないと告げたのに、そこに愛があると言われて、今更拒むことなどできるはずもない。
「は、い…。はい…!私を、抱いてくださいジャーファル様…!」