第3章 エピローグ
「え、王サマ。上手くいったってなんのことっスか」
案の定シャルルカンが話に食いついてしまった。シャルルカンは男のくせに噂好き、シャルルカンに何か大事なことを話そうものなら、直ぐに広まってしまう。だからジャーファルは話したくなどなかったと言うのに。
「ん?ジャーファルにな、彼女ができたんだよ、彼女」
「…え?ジャーファルさんに?……ぇぇえええ彼女ぉぉぉ!?!?」
「シャルルカンうるさい」
ジャーファルはシャルルカンの頭をチョップして沈める。
「シンも広めないでくださいよめんどくさい」
「いやぁ〜、だってなぁ?あのジャーファルくんにようやく心通わせることができる人ができたなんて素晴らしいだろ〜」
「茶化す気満々ですね」
ジャーファルがジト目でシンドバッドを睨むと、シンドバッドはハハハと笑う。そして、ジャーファルの頭に手を置いてわしゃわしゃと撫でた。
「ちょ、何するんですか」
「離すなよ」
シンドバッドは真面目な声でジャーファルにそう言った。ジャーファルは少し面食らったように目をパチパチと瞬かせてから、フッと挑戦的な顔をしてシンドバッドに言った。
「当然です」
〜完〜