第1章 美少女
胡:「不死川さんまだいたんですね。やっぱり明日は雪でしょうか?」
不:「んなわけねぇだろォ。ただなんか、気になるんだよォ…」
カ:「しのぶはそんなこと言わないの。不死川君も可愛い子には弱いのよ!」
胡:「まぁ、ちょうど良かったです。彼女を見つけた時の状況を教えてくれますか?」
不死川はを見つけた時のことをそのまましのぶに話した。
胡:「…なるほど。彼女の体についていた傷は鬼ではなく、人為的なものでした。肋骨も折れていましたし、首を絞められた痕も、身体中に鞭で打たれたような傷もありました。新しいものだけじゃない、古いものも。」
カ:「一体誰があんなことしたんでしょうね…」
不:「親父にやられてたんじゃねぇのか?」
胡:「家族があんなことするでしょうか…?」
不:「全ての家族が仲良しこよしやってるわけねぇだろォ?」
カ:「そうね、そういう家庭もあるわよね…。」
胡:「そうなのでしょうか。まぁ目を覚ましたら聞いてみましょう。目覚めたら鎹鴉を飛ばしますから、安心してください。」
不:「…別にいいよォ、んなの。」
カ:「私達もこれ以上人を預かれないから、お願いよ、不死川くん。」
不:「なら仕方ねェ。」
そう言って不死川は帰っていった。
胡:「ほんとに素直じゃないんですから。」
しのぶは不死川の姿が見えなくなるとそう呟いた。
3日後、はようやく目を覚ました。
:「ん、んんっ…ん?ここは…」
胡:「やっと目が覚めましたか。ここは病院のようなところです。」
そこへカナエも入ってきた。
カ:「あらぁ、目覚めたのね。具合はどうかしら?」
:「…平気です。」
胡:「そんな体で平気なわけ…」
カ:「あらあら、いいじゃないのしのぶ。不死川君に鎹烏を飛ばしてあげて」
しのぶは不死川に鴉を飛ばすため、部屋を出て行った。
カ:「お名前なんて言うのかしら?」
:「…彩色です…」
カ:「ちゃんて言うのね!かわいい名前ね。」
:「ありがとうございます。」