第40章 ※ベッドの扱い方
杏「だが、だ!!君のお陰で今は騒ぎになっているな!この様に賑やかな所には新参者の鬼は来ない!!そしてこのホテルの主人についても今訪ねては再び彼を困らせてしまうだろう!!これを逃す手は無い!!!」
「ある!あ、あります!!きゃあっ」
杏寿郎は桜の言う事に聞く耳を持たずにを横抱きにしたまま走りだした。
―――バタンッ
辿り着き、そして下ろされた場所はやはり杏寿郎に充てがわれた部屋だった。
「は、橋本さんに終わったって…伝えなきゃ…、」
杏「言ったろう、今行けば彼の物を再び辛くさせてしまう。」
そう言いながら杏寿郎は後退る桜をベッドまで追いやる。
早足で追い詰められた為 ベッドに足がぶつかると桜は自らベッドに倒れ込んでしまった。
そして杏寿郎は 最後の抵抗の様に両手の甲で顔を隠している桜の腕を片手で掴みながらもう片方の手をベッドにつく。
それと共にギッと鳴った音に桜は何も言わずに体を跳ねさせた。
(………や、やだ……ベッドだと前の時代のお家に居るみたいでいつもより断然恥ずかしい…とても顔を見せられない…!)
杏「桜。」
杏寿郎が期待に満ちた熱っぽい声を掛けるも桜は食い気味に首を振った。